※注意 このページで取り上げる情報はあくまで介護タクシー川村が安全安心な介助を提供するための一部に過ぎません。この介助方法を推奨するわけでも技術の安全を約束するものでもありません。
【はじめに】介護タクシー川村は「車いすを使った階段介助」が、介護・福祉タクシー業界の『主流』だと思いません。また利用者の体重に左右される介助方法が車いすを使った階段介助の『基本』にはなりません。ただただ少しでも安全な介助をしたいと思い、このページを作成しています。
車いすを使った階段介助の準備編その①。まずは車いすを準備しましょう。介護タクシー川村では、松永next-51・座幅42cmモデルを御用意しています。
この機種を選んだ理由としては、いくつかありますが別機種でもかまいません。
介助ブレーキの効きをチェックします。特に遊びが無い状態は危険です。
タイヤの空気圧をチェックします。next-51純正タイヤの推奨空気圧は500KPAになります。
空気圧の測れる空気入れはホームセンターに売っています。ある程度の目安がわかるもので十分です。
後付けのシートベルトを取り付けます。メーカー純正品でなくてもかまいません。
後付けシートベルトは大きく3タイプあります。接着面の狭すぎる安いマジックテープ式は危険なのでダメです。
車いすを使った階段介助のポイントは「上りはハンドリム・下りは介助ブレーキ」です。原則ではなくポイントなので、ハンドリムや介助ブレーキが無いと車いす階段介助が出来ないというわけではありません。逆にハンドリムと介助ブレーキの必要性=車いすの基本を理解していれば、さまざまな利用者・補助者であっても応用が効きます。
車いす階段介助をする前に、まず利用者に必要事項を説明します。ここで伝えていることは3点。
実際に昇ります。声掛けしながら車いすを後ろに傾けます。下の図のように車いすと階段の接地面を少なくし、小さな力で階段介助をするためです。
掛け声をかけ「1、2の3」で利用者はハンドリムでバックさせ、介助者は段差1段分だけ昇ります。
必ず1段ずつにしてください。また重くて昇らない場合は速やかに中止してください。そして階段昇降機や担架搬送など他の介助方法に変更してください。
つぎに降ります。介助ブレーキを使うので利用者はアームサポートを握ってもらいます。
降りる時も掛け声をかけながら「1、2の3」で、一段ずつ降りると利用者も安心です。
介助ブレーキが無いときも同じです。必ず斜めに傾けて実施してください。
必ず1段ずつにしてください。また制動できないと判断した場合は中止してください。そして階段昇降機や担架搬送など他の介助方法に変更してください。
介護タクシー事業者=介助者が「介助ブレーキ」を意味を理解し、車いすユーザーである利用者に対し「リムハンドルによる補助」をお願いする事が一連の流れのポイントです。つまり介助ブレーキが適切に点検整備され、なおかつ介助者が介助ブレーキを使うスキルを持っていることが大前提です。
車いす階段介助は、車いす+利用者分の重量が発生します。そもそも余分な重さが発生する上に、利用者の体重に左右されるので、車いすを使った階段介助が介護タクシー業務の主流および基本には成り得ません。電動階段昇降機の使用や車いす担架による複数人介助などをご検討ください。
段差介助に、自走式(22インチ程度)と介助式(16インチ程度)だったら、どちらが良いのでしょうか?利用者本人が自走しないのだから「介助式」で良いんじゃないか、という言い分もあるようです。
玄関のあがりかまちを想定した図ですが、力を使う方向と大きさが全く違います。介助式で階段介助するくらいなら、車いすを使わない方が、よほど楽だと思います。
現状において、一番参考にできると思う動画です。Craig Hospital というアメリカ・コロラド州の脊損専門のクレイグ病院が10年前に作成したものです。概要欄(および動画の最初)に書かれていますが、医学的アドバイスではなく、あくまでの一般的な情報提供に類するものです。ご注意ください
動画では、ウィリー時に前後へフラフラしていますが、これは介助ブレーキが無い状態で、利用者本人がバランスをとることを前提にしている為です。あくまでも介助者は、掛け声と上昇・下降時に力を貸すことのみです。介護タクシーでこういう場面は少ないです。
同業他社さんの動画です。介護タクシー案内所というサイトで紹介されていたので、一般的な介護タクシー業界では、主流の介助方法だと思われます。参考にしなくても良いのでご覧ください。
介護タクシー川村としての疑問点は、3点あります。
①なぜ自走式ではなく介助式小径駆動輪で介助するの?
②介助ブレーキなしでの上昇・下降介助は危なくない?
③シートベルトが付いているのに装着しないのはナゼ?
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